『夕凪の街桜の国』こうの史代

夕凪の街桜の国
こうの 史代

夕凪の街桜の国

ふんわりとしたやわらかいタッチの絵で、原爆投下から10年経ったヒロシマを舞台に、ひとりの女性の日常が淡々と描かれている。

こどものころ読んだ「はだしのゲン」は、その直接的な描写がおそろしくて、とくに1巻は1度読んだきり開くことができなくなって、でもいまだにあの絵が眼に焼きついている。
「こわい」「見たくない」なんて言っちゃいけない。知っておくべきこと、目を逸らしちゃいけないことだとはわかっていて、でもやっぱり、こわかったんだ。

「夕凪の街…」は、原爆のおそろしさ、悲惨さを、直接描いているわけではない。
なのに、読んでいて胸がつまる。くるしくなる。
涙も出ない。
読み終えたあとも、胸の奥にずしりとしたものが残っている。

おそろしさやむごさよりも、圧倒的な哀しさを感じた。
原爆が壊したものはヒトの心。そして、それはまだ終わっていない。


わかっているのは「死ねばいい」と
誰かに思われたということ

思われたのに生き延びているということ

そしていちばん怖いのは
あれ以来
本当にそう思われても仕方のない
人間に自分がなってしまったことに

自分で時々
気づいてしまうことだ



嬉しい?

十年経ったけど
原爆を落とした人はわたしを見て
「やった!またひとり殺せた」
とちゃんと思うてくれとる?







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こんにちは。
わたしもこれ、読みました。
切ないと言うよりも残酷と言うか
もう、手が出せない‥‥。
そんな無力感に襲われるものでした。
  • mine#gcWPADJg
  • URL
  • 2007.03.10(Sat)
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*mineさん
とても薄い本、みじかいお話なのに、すごく重いというか…。
この気持ちを、うまくことばにあらわせないです。
無力感というのも、あるのかもしれません。
  • chai*#3TvBKaPE
  • URL
  • 2007.03.11(Sun)
  • Edit